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私は現地を取材したが、海抜50メートルにこの施設があり、地盤は特殊でどの地震でも振動幅が小さいというデータ、さらにコンクリートの何重もの容器に封印された核物質を見た。地震と津波が襲い施設が全壊して核物質が四散するというロジックが、福島の事故の経緯を知った後でも私は想像できなかった。呆れて時間の無駄なので、この本を読み込まなかった。執筆者は現地を見ていないのだろうか。
 
渡辺氏はこの本でこの場所に、活断層があるとの文章を延々と書いていた。まず結論ありきの人らしい。上述の「妄想」は渡辺氏の担当ではなかったが、このレベルの本に名前を連ねることは渡辺氏にとって、学者としての評判を下げる自殺行為であろう。それは自己責任の問題だが、このような立場の人が日本の原発の未来に関わる。世界に知られたら笑い話だ。行政が「冗談」で行われているのだろうか。
 
「曖昧さだらけ」の日本の行政
 
同委員会に聞いたり、文献を読んだりして、私は活断層をめぐる行政の権限を調べた。日本の行政法を読んだことがある人はご承知だろうが、部外者の素人が霞ヶ関のルールを調べると「文章ジャングル」をさまようことになる。他の問題と同じだが、規定がとても分かりにくく権限が曖昧なのだ。その結果、法治ではなく人治が行われてしまう。
 
原子炉建屋の耐震構造については「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」という文章が2006年に現在の原子力規制庁の前身の原子力・安全保安院によって出ている。これに 「建物・構築物は、十分な支持性能をもつ地盤に設置されなければならない」として、活断層については「敷地周辺の活断層の性質、過去及び現在の地震発生状況等を考慮」という表現がある。
 
これらが今回の規制委員会の活動の根拠になっているようだが「行政が事後的に判断して次々と原発をつぶせる」ことを想定しているとは、どうしても読めない。しかもこれは国会の定めた法律ではなく、行政ガイドラインにすぎない。もちろん私は調べている途中なので、別の規定があるかもしれず、あれば読者の方にご教示いただきたい。
 
まとめれば、原子力規制委員会、規制庁の手法はとても稚拙だ。どんな人や組織の行動も「目標の達成」のために行われるはずだ。同委員会の場合に、それは「原発の安全な稼動を行い、国民福利を向上させる」ことであろう。その際には「手続きの公正性と権限の明示」「規制と効果の配慮」「速やかに手続きを行い、納税者である事業者、またそのサービスの受益者である国民に行政が迷惑をかけない」という考えが、行政活動に貫かれていなければならないだろう。
 
ところが今回の原子力規制委員会の行動は真逆だ。「権限が曖昧」「判断の正当性が法律上も判断上も疑問」「事業者のビジネスと国民福利に役立たない」「行き当たりばったりで法律の遡及適用を軽々しく行う」「一貫性の欠如」という姿がある。
 
「使いやすさ」「継続性」を追及する米仏の規制庁
 
このほどIAEA国際原子力機関)の職員を講師とする勉強会を聴講した。非公開なので、私たち一般人でも入手できる情報をここで示すが、米仏の原子力規制当局と日本のそれとの力量の差に悲しくなった。米仏は根本の考えが明確で行動の公正性を確保しようと努力を重ねている。
 
余談ながら、福島への朗報をこの方から聞いた。この方はチェルノブイリを12年11月に訪問したそうだ。ここでは被災者の医療が無料で、2万6000人分の受診者の記録がある。そこでは普通の生活での低線量被曝による健康被害は確認されていない。事故による死亡者は事故処理者、そして汚染ミルクを飲んで甲状腺がんになった子供たちを含め49人しか確認されていないという。活動家の上杉隆氏は「ウクライナに子供はいない。死んでしまった」とデマを拡散した。ちなみに、これは私がIAEAの報告書などを読み、アゴラのコラムで提供した情報と同じだ。
 
福島事故後の日本の原子力行政は、事故後2年近く経過しても、原発の再稼動の基準を示していない。一方で米仏は、福島の教訓に基づいて、規制当局と業界団体、学会双方が既に指針をすでに発表し、安全対策を進めている。
 
各国関係者の日本の原子力規制当局、安全対策への評価はかなり低かったようだ。今年2月に専門家の会議が行われたという。欧州某国の原子力規制当局の高官は「事故は『ありえない』とするのではなく、『ありえる』と考え、対策をするべきだった。フランスは重大事故を想定した訓練を日頃から行い、そこが日本と違う」と指摘した。「99年の臨界事故、04年の死者を出した配管破裂事故など、日本には5年に一度事故を起こしていおり、事故はありえると思っていた」と述べたという。結果は福島事故を見れば明らかだろう。
 
〜以下略〜
 
 
詳しい事はリンク先をご覧ください。
 
新しい政権政府が「原発再稼働」または「これからの原子力利用政策」に関してどの様な判断を下すのかは、まだハッキリしないところもありますけど、「原子力規制委員会」の「専門家」「科学者」と称する「結論ありきの人」たちの話に惑わさせることなく的確な判断をしてもらいたいと思います。
 

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